ブラジル屈辱7失点の原因は…「ミネイロンの惨劇」レビュー

公開日: 更新日:

 逆にドイツは沈着冷静だった。キックオフと同時に目を三角にして攻め入るブラジルを巧妙にいなし、セットプレーのチャンスを確実にモノにした。ドイツサッカー協会公認S級指導者の鈴木良平氏が言う。

「先制点が決まった右CKは、ドイツが得意とする得点パターン。ゴールを決めたミュラーは、まずPA内で一番ニア寄りにポジショニング。ボールが蹴られた瞬間、他選手が一斉にニアに走り込む中、一人だけファーサイドに移動した。ブラジル選手は、ニアに向かって走った選手につられてしまい、ミュラーは完全フリーでシュートを打つことが出来たのです。2点目以降は、ドイツのクレバーさが光りました。ブラジルのボランチがボールをロストすると、CBがカバーのために前に出ざるを得ません。ドイツはそれを見逃さず、ブラジルCBが出たことで生まれたスペースに走り込み、選手を余らせながらボールをワンタッチでリズミカルに回し、守備網を切り裂いたのです」

■「カナリアイエロー」を捨てる可能性

 W杯の準決勝で「6点差」決着は史上初めて。前半23分から6分間で4失点も、前代未聞だった。ブラジルは3位決定戦で失点すれば、1大会最多失点の不名誉な記録も更新する。同国の7失点以上は、1934年に国際親善試合でユーゴスラビアに4-8で敗れて以来2度目、ホームでは初めてだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?