森保J控え中心で臨んだ本番前最後の実戦でハッキリ…W杯で「使える選手・使えない選手」

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大黒柱がコンディションに不安も、柴崎の状態がいいのは好材料

 キャンプテンマークを巻いてボランチで先発した柴崎は「W杯アジア最終予選で失点につながるミスを犯すなどして存在感を失って不要論も出ましたが、この日は及第点でした」と元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏はこう言った。

 前半8分、カナダDFラインの裏に絶妙な浮き球の縦パスを送り、MF相馬の先制ゴールにつなげた。六川氏が続ける。

「本大会前、最後の調整試合ということで、カナダはあまりガツガツこなかったですね。お互いに<攻め合いましょう>という展開で前を向いてプレーができたため、柴崎の持ち味が出せた。本番では、この日のようなオープンな展開にはならないでしょうが、正ボランチの遠藤、守田という2人の大黒柱がコンディションに不安を抱える中、柴崎の状態がいいのは好材料と言えるでしょう」

 DF陣では板倉が左膝靱帯断裂の大ケガを乗り越え、約2カ月ぶりに先発復帰。相手エースFWデイビッドとの1対1を制するなど、持ち味の「対人の強さ」を発揮した。後半22分までCBとして順調な回復ぶりをアピール。当初は膝も曲がらないような状況でW杯出場が危ぶまれたが、何とか間に合った。

 左SBで先発した伊藤はどうか。前出の六川氏がこう言う。

「後半途中から左CBにポジションが代わりましたが、武器である高いユーティリティー性を発揮して、W杯欠場の決まった左SB中山の代役も十分にこなせることを証明しました」

 後半から右SBとして出場した山根は「攻撃参加した時に持ち味を発揮するが、柴崎からの決定的なスルーパスを決め切れず、逆にPKを献上する致命的ファウルで守備面の課題を露呈した。右SB酒井宏樹が故障から復帰して良かったと指揮官も改めて実感しているでしょう」(六川氏)。

 いよいよ本大会初戦のドイツ戦が迫る中、控え組も明暗が分かれた。

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