著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

女子テニスはなぜ肌の露出が大きいのか、なぜ賞金は男女同額になったのか

公開日: 更新日:

 運動能力、技術は重要なファクターだが、勝ち負けだけで世界中の耳目は集められない。20世紀初頭のメディア(オールド)の波に乗って、ファッション、スキャンダル、ゴシップ……手軽な道具立てのテニスが、有閑な都会人に多彩な話題を提供した。勝負だけではつまらないのだ。

 今年の全米で揉め事があった。2017年の全仏で優勝したオスタペンコが米国の黒人選手のタウンゼントに惜敗。試合後に「あんたは教養がない、品性もない」と罵った。相手がネットインの際に「失礼」や「ごめんなさい」のそぶりを見せなかったことをとがめたという。黒人差別と取ったSNSは例の大騒ぎ、大坂なおみも会見でオスタペンコを批判したが、それは短絡的だ。

 試合直後はたまったストレスで言わなくともいいことを口走る。そのことで叩かれるのは仕方ないとして、一方で、競争が激化し低年齢化が進み、勝負にこだわるあまりマナーや思いやりに欠ける光景が増えている。性も肌も関係なく、日本選手も同じことだ。

 勝ち負けだけで繁栄を手にしたわけではないことを学習して欲しい。できれば楽しい話題がいいが、中にはこんな喧々囂々の論争になる話もテニスにはある。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    ドラフト目玉投手・石垣元気はメジャーから好条件オファー届かず…第1希望は「日本ハム経由で米挑戦」

  3. 3

    ソフトバンクに激震!メジャー再挑戦狙うFA有原航平を「巨人が獲得に乗り出す」の怪情報

  4. 4

    米価暴落の兆し…すでに「コメ余り」シフトで今度こそ生産者にトドメ

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 7

    大富豪の妻と離婚でファン離れ? イケメン既婚者俳優ディーン・フジオカの気になる今後

  3. 8

    自民×維新は連立早々に“成田離婚”も? 政策も理念も、「政治とカネ」に対する意識も、政治姿勢もバラバラ

  4. 9

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  5. 10

    首相補佐官に就く遠藤敬氏に世間は「Who?」…維新の国対委員長が連立政権「キーマン」のワケ