「おまえに4番を打ってほしい」石毛宏典監督は最後の試合前にこう告げた
翌24日から石毛さんの後任として指揮を執ったのは、打撃コーチだったレオン・リー。すごく可愛がってもらい、俺にとっては兄貴分のような存在だった。
キャンプ中には、通訳を交えて食事に行ったことも。息子は元メジャーリーガーのデレク・リー。「息子をどうやってメジャーリーガーに育てたの?」なんて、話を聞いた。
レオン采配は独特だった。監督に就任した際、選手を集めてこう言った。
「野球なんて好きにやれ。一回から六回までは自分たちのポテンシャルで戦ってくれていい。サインなんて出さない。その代わり、ひとつだけお願いがある。七回から九回の3イニングだけは俺の言うことを聞いてくれ」
実際、六回まではノーサイン。盗塁もバントも選手が個々に判断していた。後に楽天でお世話になる野村克也監督もそうで、盗塁が得意ではない俺もグリーンライトだった。「行けるなら行っていい。その代わり、やるからには絶対にセーフになれよ」というスタンス。仕掛けるからにはしっかりした根拠が必要だという考えだった。


















