星野仙一監督は誰よりも自分を慕っていた牛島和彦をトレードの弾に、落合博満を手に入れた

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 一方、1986年は4位に終わったロッテで稲尾和久監督が解任され、有藤道世(現・通世)監督が就任した。

 稲尾監督を信奉していた主砲の落合さんは「稲尾さんのいないロッテに自分がいる必要はない」と反発したという。

 打率.360、50本塁打、116打点で2年連続3度目の三冠王となったばかりの落合さんは、年俸が日本人選手初の1億円を超えることが確実視されていた。財政事情が厳しいロッテにとって限界に近づいていると報道され、トレードの動きが本格化。マスコミは「巨人が有力」と騒ぎ立てたが、話がまとまらなかった。

 中日の新監督・星野仙一さんは、ライバル巨人への移籍を阻止するため、リリーフ投手を探していたロッテに対し、抑えの切り札だった牛島を筆頭とした4人を交換要員にしたのだった。

 そんな中、私は落合さんに興味津々だった。あの天才的な打撃技術をなんとか盗めないものか--。すると、春のキャンプで落合さんに衝撃の一言を言われることになる。


▽なかお・たかよし 1956年2月16日、兵庫・北条町(現・加西市)生まれ。滝川高-専大-プリンスホテル。80年ドラフト1位で中日入団。1年目から正捕手として82年のリーグ優勝に貢献してMVP。88年オフに交換トレードで巨人へ。89年に日本一。92年に移籍した西武で93年に現役引退。3球団で日本シリーズに出場。走攻守三拍子揃ったプレースタイルで、「捕手の概念を覆した捕手」と言われた。引退後は西武、オリックス阪神などでコーチなどを歴任。2009年から16年まで阪神スカウト。17年3月に専大北上高監督に就任。18年春、秋に東北大会に進出。19年11月に退任した。

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