「会津物語」赤坂憲雄+会津学研究会編著

公開日: 更新日:

 会津地方に伝わる不思議な話を古老たちから採集して編んだ物語集。

 角田ヤスさん(大正4年生まれ)は、祖母から曽祖母のオウチが山姥をもてなしていたという話をよく聞いたという。昔、家が神社の分社の近くにあり、オウチはお参りに来た人をよくもてなしていたらしい。山姥はそばを流れる川の対岸にある「ヤマンバユウ」という洞穴のような岩に住んでおり、「オウチいたか? 何かねぇか? お茶くっちぇくろ」と度々訪ねてきたそうだ。山姥の頭のてっぺんにでっかい口があったがオウチは嫌がることもなく、もてなしていたという。

 その他、代々家に伝わる「子授けのお像」の話など、100話を収録した会津版「遠野物語」。(朝日新聞出版 2300円+税)



【連載】土曜あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?