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佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

ゲノム医療の進展で個々に最適な治療法が選択される時代がさらに進む

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 また、この推進基本計画では「15歳~39歳(AYA世代)のがん患者は多くの問題を抱えている」ことを指摘しています。この世代は、学業の継続、就職、結婚、出産、子育てなど大変な時期でもあります。診療、相談などを支援する制度においては恵まれていない世代であることから、ぜひこれらの整備を急いで欲しいと思います。

 先日、がんに関係したある会合でがん医療体制の話になった時、「病院では早期退院を勧める」「住み慣れた環境で過ごす」といった在宅医療に向けての意見が多く出ました。2025年には後期高齢者数は2100万人を超えるといわれ、膨らむ医療費、病室が足りなくなるなどのことから、がん患者は入院ではなく在宅へシフトすることはやむにやまれぬ対応だという意見でした。

 しかし、一方では高齢で独居のがん患者がさらに増え、2人世帯でも老老介護が多くなっています。訪問看護師、往診の医師が来てくれても、ヘルパーさんが来てくれても、進行したがんで動けない独居の患者を在宅で24時間だれが世話をするのだろうかと心配されます。がん対策推進基本計画の全体目標の中で「がん患者が、いつでも、どこに居ても、尊厳を持って安心して生活し、自分らしく生きることのできる地域共生社会を実現する」とあります。がんで動けなくなって、独居で、在宅を勧められ、あるいは在宅を強いられ、それでも「安心して自分らしく生きる」とは? と考えてしまいます。無理のない在宅であって欲しいと思います。

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