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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

大腸がん早期発見の要 検便の「偽陰性」を防ぐ3つの工夫

公開日: 更新日:

 がんを克服した人には勇気づけられます。阪神原口文仁選手(27)のことです。

 昨年末の人間ドックで大腸がんが見つかり、年明けに手術を受けたとのこと。一軍復帰を目指して練習に励み、GW後の8日には手術後初めて二軍戦の代打で公式戦に復帰。その後も順調なようで、18日にはフル出場したと報じられました。体調は着実に上向いているのでしょう。

 昨年の罹患数予測で大腸がんは、男女合計で1位。メタボ的な生活習慣との関連性が強く、メタボや肥満の広がりとともに、大腸がんは急速に増えているのですが、早期のうちに手術すれば、100%近く治ります。そのための方法が便潜血検査、検便。その有効性は医学的に証明されていますから、これを利用しないのはもったいないでしょう。

 専用の器具で、便の表面をこすり取って、提出するだけ。とても簡単ですが、イマイチな状態で検査キットを提出すると、本当は陽性なのに陰性という「偽陰性」と判定される恐れがあることをご存じですか。

 そのひとつが、採取後の保存状態と検査日に提出するまでの状態です。説明書には「採取後は冷蔵庫に」と書かれているでしょう。

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