高血圧、糖尿病、肥満は50代でも心不全のリスクを上げる

公開日: 更新日:

 ある50代男性は、会社の健診で10年ほど前から高血圧と内臓肥満を指摘されていた。しかし面倒だからと病院に行っていなかった。1年前に糖尿病を指摘されたが、自覚症状がないため、やはり病院に行かなかった。ところが今年の健診で心電図をとったところ、左室肥大と言われ、循環器内科を受診。検査で心不全が判明した。

「一般的に心不全は高齢者に見られる病気です。しかし高血圧、糖尿病、肥満、動脈硬化などがあり、それらの治療を受けていない場合、50代でもリスクがあります」

■血圧、血糖値を下げる治療では不十分

 心不全は「早い段階であれば予防や治療が可能である」と先に述べた。

 米国の大規模臨床試験では、収縮期血圧を従来の140未満まで下げた群と、120未満まで下げた群とを比較。後者では特に心不全のリスクが低下し、生命予後を改善するという結果が出た。

 糖尿病では、余った糖を尿と一緒に排出し、減量効果にも優れる糖尿病治療薬SGLT2阻害薬が、ほかの糖尿病治療薬よりも心不全を減らし、死亡率も下げることが明らかになっている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  2. 2

    国民民主党の支持率ダダ下がりが止まらない…ついに野党第4党に転落、共産党にも抜かれそうな気配

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  3. 8

    脆弱株価、利上げ報道で急落…これが高市経済無策への市場の反応だ

  4. 9

    「東京電力HD」はいまこそ仕掛けのタイミング 無配でも成長力が期待できる

  5. 10

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー