筋肉<上>高齢でも間に合う 「インターバル速歩」で寝たきりを回避

公開日: 更新日:

「下半身の筋肉の衰えは身体活動量の低下だけでなく、生活習慣病も招くという説が世界のスポーツ医学界の潮流になりつつあります。加齢や運動不足で筋肉の量が減ると、筋肉の中にも存在している『ミトコンドリア』が衰え、それが原因となって体の中で炎症を引き起こす『炎症性サイトカイン』という物質が分泌されるからです」

 ミトコンドリアとは、体のすべての細胞内に100~2000個程度存在するカプセル状の小器官。食事から摂取した栄養と呼吸から得られた酸素を使って、体を動かすエネルギー(ATP)を作っている。年齢が増すごとに体力が落ちるのは、ミトコンドリアが減り、衰えて活性酸素を出し始めるから。

 さらに最近の研究では、ミトコンドリアが衰えることで炎症性サイトカインが分泌され、それが免疫細胞で炎症を起こせば高血圧に、脂肪細胞で炎症を起こせば糖尿病に、脳細胞で炎症を起こせばうつ病認知症になるという考え方が示されている。

 しかし、ミトコンドリアは何歳からでも増強することが可能。ウオーキングや自転車こぎなどの有酸素運動の合間に、きつめの運動を挟むと体がエネルギー不足を感知して、慌ててミトコンドリアを増やすという。このように下半身の筋肉量を増やし、ミトコンドリアを活性化することは体力を維持するだけでなく、さまざまな病気の予防になるのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった