著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

痩せているのに糖尿病予備群…インスリン抵抗性が肥満者と同程度

公開日: 更新日:

運動しない・食べない・痩せている」という状態をエネルギー低回転型といいます。これによって筋肉量が減少すると、筋肉に貯蔵できる糖の量が少なくなり血糖値が高くなります。というのも、食後に上がった血糖値は、体内で筋肉などに取り込まれて低下するからです。

 さらに、食生活が偏ったり、運動不足だったりすると、筋肉に脂肪がたまり、筋肉の質が低下。それによって血液から筋肉に取り込まれるはずの糖が取り込まれにくくなり、血糖値が高くなります。

 つまり、筋肉量の減少と、筋肉の質の低下から、「運動しない・食べない・痩せている」若い女性に、耐糖能異常、つまりは糖尿病予備群が多かったのです。

 この状態を改善するには、筋肉量を増やし、質を高めることが重要になってきます。歩いたりジョギングしたりといった有酸素運動、スクワットや腕立て伏せなどの筋トレ、そして良質なタンパク質摂取が不可欠です。

 このような背景もあり、近年の糖尿病診療ガイドラインでは、BMIは個人差を加味して22を唯一の基準とせず、22~25と幅を持たせています。そこで注意点です。もちろん質の良くないBMI25はやはり良くありません。一般的に、太っているか痩せているかをチェックするとき、体重だけに目がいきがちですが、それだけでは体内の脂肪量や筋肉量の割合まで分かりません。測定するなら、体脂肪率、筋肉量、基礎代謝量などが分かる体組成計を用いることをお勧めします。

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