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坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

痩せているのに糖尿病予備群…インスリン抵抗性が肥満者と同程度

公開日: 更新日:

 痩せている若い女性は、肥満の女性と同じように、将来的に糖尿病を発症するリスクが高いことが研究で明らかになっています。

 日本は、世界でも有数の「痩せ形女性」が多い国。先進国の中では、痩せ形(体格指数BMIが18.5未満)の女性の比率が最も高く、20歳代の女性では、痩せの割合が20%を占めています。

 これまで、痩せていても糖尿病のリスクが高いことは指摘されていましたが、中年以降を対象としたデータで、若い女性に関してはそれが糖尿病のリスクに関係するのかなど、分かっていませんでした。

 そこで順天堂大学の研究グループは、18~29歳の痩せ形のBMIの女性98人と、標準体重のBMIの女性56人にブドウ糖を摂取してもらい、その後の血糖値の変化を調べました。すると、痩せている女性は、標準体重の女性に比べて体重が低く、筋肉量が少なく、身体活動量が23%少なく、エネルギー摂取量が256キロカロリー少ないことが分かりました。

 そして着目すべきは、糖尿病予備群ともいえる病態である耐糖能異常の割合。痩せ形女性における割合(13.3%)は、標準体重女性のそれ(1.8%)と比べて約7倍高く、米国の肥満者における割合(10.6%)よりも高かったのです。

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