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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

騒音はストレスレベルを上げるが、雑音は想像力を向上させる

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 一方で、雑音が数多く意識に入ってくるということは、それだけ多くの情報を脳が処理しているといわれ、創造性を与えるという指摘もあります。

 私たちは情報が入る際に、「感覚情報のゲーティング」と呼ばれる、情報の取捨選択を自動的に見分けてフィルタリングしています。情報のフィルタリングに“漏れ”が多い人は、一般平均よりも広い範囲から雑音を含めた刺激を受け取ってしまうといいます。雑音を拾ってしまう人は、本来であればフィルタリングされ、シャットアウトされるかもしれなかった情報に気が付くため、創造性豊かな人物になりえる可能性があるのです。

 イリノイ大学のミータらの研究(12年)によると、比較的静かな環境(50デシベル/書店の店内や役所の窓口周辺など)よりも、適度な周囲の雑音(70デシベル/コーヒーショップの店内、ファミレスの店内など)、たとえばカフェなどの場所のほうが創造性を求められる仕事においては被験者たちのパフォーマンスを向上させたという報告もあります。

 ただし、騒音に近い雑音(85デシベル/パチンコ店内やゲームセンター内など)においてはパフォーマンスが低下してしまうという結果も明らかになっています。

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