著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

【疥癬】ダニが皮膚にトンネルを掘り増殖…かゆみで不眠に陥る人も

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 治療にはヒゼンダニを殺す作用のある飲み薬や塗り薬が用いられます。飲み薬で使われるのは「イベルメクチン」という内服薬です。一時期、新型コロナウイルスにも効果があるかもしれないと話題になりました。治療は1回の服用で終了する場合もありますが、1週間後にもう1回服用が必要となるケースもあります。

 塗り薬では「フェノトリン」という薬が多く用いられています。以前はヒゼンダニに有効として硫黄が含まれる軟膏や入浴剤なども多く使われていましたが、有効性の高さや副作用の少なさなどより、現在はフェノトリンが主流です。

 このほか、激しいかゆみに対してかゆみ止めの軟膏を使用することもあるのですが、ステロイドが配合されている軟膏は感染症状を徐々に悪化させる可能性があるため、使ってはいけません。また、一度治療が完了しても免疫ができるわけではないので、自身がうつしてしまった相手から再度うつされてしまうといった「ピンポン感染」も起こり得るので注意が必要です。早期発見と早期治療が重要なので、疑わしい症状があればすぐに医療機関を受診しましょう。

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