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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

大坂なおみだけじゃない…米国ではZ世代の4割がメンタルの診断を経験

公開日: 更新日:

 実はもうひとつ、この世代がこれまでと大きく違う特徴があります。自分がメンタルに問題があると自覚し、親や友達、先生などに相談したり、セラピーなどにも積極的に通っていることです。また、問題に向き合う同世代には強いエンパシー(共感)を示しています。メンタルで苦しんでいる体験を共有するのが、タブーでなくなって来ているのです。

 記憶に新しいのは、Z世代を代表するテニスのスーパースター大坂なおみさんが、自身のメンタルの問題を明らかにしたことです。強く見せたいはずのアスリートが、弱みを曝け出したーー。これが世界に衝撃を与えました。しかし彼女の発言から、若者を含め多くの人が「自分だけではない」という勇気を得たのは間違いありません。

 メンタルを病んでいるだけでもつらいのに、それを隠したり負い目に感じたりすれば、さらに生きていくのが苦しくなります。「OKでなくてもOK」というなおみさんの言葉が、真に理解される社会になれば、メンタルを病む人は逆に減っていくかもしれません。

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