著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

1日を24時間以上に延ばす方法 「脳時間」をコントロール

公開日: 更新日:

 実験では、コンピューターの画面に茶色の靴の画像と、花の画像を映し出し、被験者に見てもらいました。その上で、時間の大半は靴の画像が映し出され、時折、花の画像が映るといった配分で見せたといいます。

 その結果、被験者のほとんどが、「花の画像の方が、靴の画像よりも画面に表示されている時間が長いと感じた」と回答したのですが、実はどちらも表示時間(例えば2秒間)は一緒でした。それにもかかわらず差が生じたのは、「画像を見るときの注意力の差によってもたらされた」と説明しています。

 靴は何度も現れるため数回目には印象に残らなくなってしまった。一方で、たまにしか現れない花は新鮮ゆえに、脳の処理速度が遅くなり、画面に長くとどまっているように見えた──。

 これに近い現象が、年を重ねるにつれ、1年が早く感じるという感覚です。小学生の頃の1年間はとても長く感じたのに、大人になって社会活動を送るようになると、アッという間に時が流れていくように感じますよね。

 先の実験に倣うなら、自分の日常の中にいかにして「花の画像」を差し込んでいくか、が大事。無理のない程度に新しいことを知ったり、学んだり、始めたりすれば、脳時間を長く延ばせる。つまり、通り過ぎるような1日ではなく、長く感じられるような1日を過ごせるようになる。新しい情報を与えることが、とても重要なのです。

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