著者のコラム一覧
森大祐整形外科医

整形外科全般診療に長年携わる。米国トーマスジェファーソン大学で人工肩関節の臨床研究を行い、2000例超の肩関節手術を経験。現在は京都下鴨病院で肩関節や肘関節、スポーツ障害患者に診療を行う。サイトで整形外科疾患の情報を発信。

人工肩関節手術後は患者の3分の2が半年以内にスポーツ復帰

公開日: 更新日:

 前回のコラムでは人工肩関節置換術のスポーツ復帰のことについてお話ししました。反響がありましたので、今回は人工肩関節置換術後、スポーツに復帰した場合の新しい知見と、肩以外の人工関節置換術後のスポーツ復帰例を紹介します。

 Housniというオーストラリアの医師が、OJSMという雑誌で2022年に次の内容を発表しています。リバース型人工肩関節置換術後、3分の2の方が6カ月以内にスポーツ復帰をし、4年経ってもスポーツを継続。これらの方は、6カ月以内にスポーツ復帰できなかった方より5倍多いとのことでした。

 また、20歳の男性は人工股関節置換術を受けたあと陸上競技に復帰。その男性のタイムは1500メートルで3分47秒でした。ちなみに日本の男性の最速記録は3分35秒42で、世界記録は3分26秒です。David D.Christensenという医師がJSJS Connectという雑誌で2018年に報告しています。

 ユーチューブチャンネル「Jimmy 股関節 File9」では、Jimmyという医師が人工股関節置換術の後、Y字開脚をしているバレリーナの例を配信しています。Y字開脚ができるのは人工関節の手術がうまくいっただけでなく周囲の筋肉が柔らかい、また骨盤や脊柱の関節の動きがもともといいからであったと述べておられます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    JリーグMVP武藤嘉紀が浦和へ電撃移籍か…神戸退団を後押しする“2つの不満”と大きな野望

  2. 2

    広島ドラ2九里亜蓮 金髪「特攻隊長」を更生させた祖母の愛

  3. 3

    悠仁さまのお立場を危うくしかねない“筑波のプーチン”の存在…14年間も国立大トップに君臨

  4. 4

    田中将大ほぼ“セルフ戦力外”で独立リーグが虎視眈々!素行不良選手を受け入れる懐、NPB復帰の環境も万全

  5. 5

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  1. 6

    FW大迫勇也を代表招集しないのか? 神戸J連覇に貢献も森保監督との間に漂う“微妙な空気”

  2. 7

    結局「光る君へ」の“勝利”で終わった? 新たな大河ファンを獲得した吉高由里子の評価はうなぎ上り

  3. 8

    飯島愛さん謎の孤独死から15年…関係者が明かした体調不良と、“暗躍した男性”の存在

  4. 9

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  5. 10

    中日FA福谷浩司に“滑り止め特需”!ヤクルトはソフトB石川にフラれ即乗り換え、巨人とロッテも続くか