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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

新田恵利さんが夫の悪性リンパ腫を告白 SNSでのがん告知も励みになる

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 その方は、自分の死を恐れることはなかったですが、家族や友人を悲しませるのが嫌で、いつも一人で優しく対応されていたのです。

 記事によれば、ご主人の容体が安定していると、夫の運転で2人で新田さんの仕事現場に向かうこともあるといいます。今は新田さんもご主人の病気を受け入れ、2人で病気に立ち向かっていることが見て取れます。闘病の姿はケース・バイ・ケースですが、患者も家族も、お互いの気配りが欠かせないと思います。

 新田さんの記事で興味深いのは、ご主人のSNSの使い方です。SNSに病気を公表すると、同級生に同じ病気の経験者が3人いて、闘病の励みになったといいます。

 たとえば、胃がん大腸がんの早期で内視鏡で切除でき、入院が数日で済むようなケースは、家族のみに知らせて、会社や周りには内緒でもよいかもしれません。しかし、そうでなければ家族にも周りにも伝えるのが楽ですし、実際、励みになります。

 内閣府の調査で、がんの治療と仕事の両立が「難しい」との回答は57%。一番の理由は「体力的に困難」(24%)ですが、以下は「代わりがいない、頼みにくい」(21%)、「治療で休むことを許してくれるか分からない」(19%)など職場の調整の難しさが並びます。

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