著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

クスリによる“アナフィラキシー”は抗菌薬や造影剤の注射で起こりやすい

公開日: 更新日:

 前回、「アナフィラキシーショック」の原因としてハチ毒と食べ物を挙げましたが、じつは他にもあります。それはクスリ(特に注射薬)です。

 クスリによるアナフィラキシーショックの症状は、ハチ毒や食べ物の場合と同様です。そして、クスリによるアナフィラキシーショックは、投与直後に急激に起こるケースがほとんどです。ほぼすべてのクスリがアナフィラキシーショックの原因になり、添付文書の禁忌項目(使ってはいけない人)には「本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者」との記載があります。

 そんなこと言われたら、自分は大丈夫なのか? と不安になる方もいらっしゃるでしょう。ただ、多くのクスリはアナフィラキシーショックを起こすことはまずありません。私自身もほとんど経験がないので、そこは安心していただいて結構だと思います。

 ただ、中には他のクスリに比べて少し起こしやすいものもあります。それは注射薬で、特に抗菌薬と血管造影剤が該当します。これらのクスリによってじんましんのような副作用が出たことがある場合には、次に使うときにアナフィラキシーショックの危険性があるため、原則使わないようにします。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"