著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

【ワキガ】粘り気のある汗を常在菌が発酵させて臭いを放つ

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 またワキガの場合、下着やTシャツなど脇に触れる衣類に色がつくという特徴も見られます。ワキガでない人の脇汗の色は透明です。アポクリン汗は、タンパク質、脂質糖質などといったさまざまな物質を含み、これが脇に触れる衣類に黄ばみを残すのです。

 軽度の場合は、汗を小まめに拭き取ったり、市販の制汗剤などを使用したりすることで症状を抑えることができます。また、入浴時に脇の下を丁寧に洗ったり、脇の下を剃毛したりするなど清潔な状態をキープするよう心がけることも効果的です。さらに、肉や高脂肪な食品を必要以上に摂取すると、皮下脂肪がつきやすくなり、その脂肪がアポクリン腺および皮脂腺の活動を促すので、食生活の改善も大切です。生活指導を行っても症状が改善しない場合には、アポクリン腺からの汗の分泌を抑える塩化アルミニウムローションや抗菌薬入りの軟膏などが使用されます。このほか、アポクリン腺の働きを低下させるためにボツリヌス毒素を脇の下に直接注射する治療を行う医療機関もあるようです。

 薬物療法が効かない重度なワキガに対しては、アポクリン腺を切除する手術や特殊な機械でアポクリン腺を破壊するような治療が行われるケースもあります。

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