著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

仕事の締め切りは余裕をもって設定してはいけない…ストッパーが必要

公開日: 更新日:

 ①2倍の時間を与える場合②最小限の時間を与える場合③自分のペースで行う場合④できるだけ早く遂行するように指示する場合──。

 その結果、長い時間を与えると、ゆっくりと作業することが確認されたといいます。①のように倍の時間を与えるという配慮をしても、被験者は「作業時間に余裕ができた」と解釈し、時間をたっぷり使ってしまう。多くの時間を与えたとしても、生産性が向上するとは限らないというわけです。むしろ、時間をすべて使うために合間合間でサボって、与えられた仕事が時間ぴったりに終わるように、無意識とも本能的ともとらえられる「調整」をしてしまう……。人間はキャパシティーを事前に示されると、それに合わせてしまう生き物なのです。あれだけ余裕があったスケジュールにもかかわらず、前倒しで率先して行えないのは、人間の性分とも言えるんですね。

 ということは、与えられた仕事の期限がある場合でも、自分で期日を設定し直すことなどで、先送りにするリスクを回避できやすくなります。また、目標を明確にすることで、仕事に対するモチベーションを上げることや、大きな仕事を小さなタスクに分割し、小刻みに仕事を進めるといったことも、効果的な手段となるはずです。与えられた期限に対して、自分なりのアレンジを加えないと、ぎりぎりまで時間に追われてしまうのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か