著者のコラム一覧
池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【桃】「血」の滞りを改善して全身にしっかり血を送り届ける

公開日: 更新日:

 中医学において、手指の痛みは「血」の巡りが悪い状態で引き起こされやすいと考えます。身体の末端まで栄養が行き届かず、痛みを伴う症状が生じやすく、関節痛、頭痛肩こりといったトラブルもみられがち。改善のためには、血流をアップする食材を取り入れることが大切です。

 おすすめはいまが旬の桃。桃の種の中身は「桃仁」と呼ばれ、血の巡りをよくする生薬として用いられています。果実にももちろん同様の働きがあり、血の滞りを改善して、全身にしっかりと血を送り届ける高い効能があります。

 また、子宮筋腫や生理痛など婦人科系トラブルにもよく、大腸を潤わせて便秘を改善する効能もあります。さらに桃は古来、「美容長寿の果実」とされ、美肌に威力を発揮するフルーツでもあります。とくにシミやクマ対策に役立ちます。

 薬膳において、桃にはフルーツの中でも身体を温める効果が高いという特徴があります。冷えが気になる人にもおすすめです。

 桃の手指の痛み改善効果を高めるには、同じく血行を促進する働きのある青魚や黒酢などと組み合わせるとよいでしょう。また、手指の痛みは体内の水分が過剰になっている場合に引き起こされやすくなります。余分な水分を排出する作用がある、セロリ、枝豆、はとむぎなども合わせて取り入れてみましょう。

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