「酪酸菌」を増やすには何をすればいいのか…がんや認知症も予防

公開日: 更新日:

 研究は順天堂大学などの研究グループにより行われ、認知機能正常群19人、MCI19人、AD18人の計56人が参加。MRIによるFWimaging(MRIは体内の水分を使って画像を作るが、FWimagingは細胞外の水分に注目する。細胞外の水分の増加は炎症や神経変性の可能性があるとされ、病気の早期発見や進行の評価に役立つとされる)ならびに便中の腸内細菌叢解析などを行った。

 その結果、腸内環境が脳の健康に関係することが示され、AD群で有意に少なかった細菌の多くは、脳神経に対する保護作用を持つ酪酸を産生することがわかったという。

■息が上がる運動を週3日行う

 また、昨年4月の欧州臨床微生物学・感染症学会(ESCMID)で発表された研究によると、酪酸酸性菌が腸内に10%多く存在するごとに、感染症による入院リスクが14~25%も低下することが報告された。オランダとフィンランドの大規模コホートを対象にしたもので、酪酸菌の定着が感染症予防に役立つことが示唆された。

 実際、日本国内において長寿エリアとして知られる京都・京丹後市などの長寿地域の高齢者は酪酸菌が腸内に多数存在していて、認知症糖尿病などの疾患が少ないことが報告されている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束