(4)生活習慣病の薬が処方箋なしで買える日がくるのか?
                        
 医療費の膨張は危機的状況で、負担の重い現役世代の不満は広がるばかりです。そのため今年に入ってから、自公維3党が「医療費4兆円削減」の方針を打ち出しました。ただ削減できるとしたら、目ぼしいものは医薬品しかありません。実現には、上のシナリオに従って、処方薬のスイッチ化をかなり広範に推し進める必要があります。
 しかし生活習慣病薬のスイッチ化は、そう簡単には進まないでしょう。薬の“シロウト”である一般患者が、慢性疾患の治療薬を自分で選び、長期にわたって安全に使い続けることができるのか、薬が効いているかどうかをどうやって判定するのか、など医学上の問題を解決する必要があるからです。そのためセルフメディケーションが日本よりも進んでいるアメリカやヨーロッパでも、慢性疾患の治療薬がスイッチ化されたという例は、ほとんど見当たりません。
 将来的には、AIとウエアラブルの検査機器が、医者や薬剤師の代わりになるかもしれません。しかし技術だけでなく、法律上や経済上の問題も含めて、大きなハードルがいくつも控えています。高市政権がどう舵を切っていくのか、注目です。 =おわり                    

 
                             
                                        


















 
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
         
         
         
         
         
         
         
         
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                