(4)先発品かジェネリックかOTCか…薬と上手に付き合うための心構え
ところで、処方薬には「先発品」と「ジェネリック(後発品)」がある。両者は同じ有効成分を同量含有し、効き目も安全性も同等といわれている。しかも薬価はジェネリックの方が大幅に安くなるので2024年6月から医療費の削減と患者の窓口負担を減らそうと、薬局でそちらを勧められる機会が増えた。
患者はそれを断り先発品を指定できる場合もあるが、ジェネリックとの差額の4分の1を自己負担とは別の特別料金として支払わねばならないことは覚えておきたい。この流れをどう判断するか。鈴木氏は「こだわりがないなら、安価なジェネリックから服用を始め効果を確かめてみる」ことを勧めている。
あるいは、病院に行かず一般のドラッグストアで「OTC医薬品」(処方箋なしに購入できる市販薬)を選ぶことも状況次第で有効な選択肢になるという。「仕事を休むこと」や「インフルエンザなどが流行している時、わざわざ病人が集まる病院や薬局に出向いて長時間過ごすことのリスク」などを天秤にかけて考えてみたい。もちろん、かかりつけ薬剤師がいるなら事前に電話相談できるので、よりよい選択肢が示されるはずだ。 =おわり
▽鈴木信行(すずき・のぶゆき) 13年間、製薬・製剤に関する研究所に勤務。患者と医療者をつなぎ、日本のよりよい医療環境を目指す「患医ねっと」を2011年に創立。



















