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栗原毅栗原クリニック東京・日本橋院長

栗原クリニック東京・日本橋院長。東京女子医科大学教授、慶応義塾大学大学院教授を歴任、2008年から現職。「血液サラサラ」の提唱者のひとりで、著書に「決定版!内臓脂肪を落とす名医のワザ」(宝島社)、「1週間で勝手に痩せていく体になるすごい方法」(日本文芸社)などがある。

「脂肪肝こそ万病のもと」と確信した理由…虚血性心疾患や糖尿病の急増がヒントに

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 ちょうどその頃、東京女子医科大学で定期健診に携わっていた私は、脂肪肝と診断される方が予想以上に多いことに驚きました。また、当時いわれていたような肥満やアルコールの飲み過ぎだけが脂肪肝の原因ではなさそうなこと、そして、脂肪肝と診断された方々でその後、狭心症や心筋梗塞などにかかる人が多いという印象を持っていました。この時代には、脂肪肝を問題視する医師などいませんでしたが、私は脂肪肝がいろいろな病気の危険因子になりうるのではないかと考え始めました。

 そこでまず、1987年に東京女子医科大学で定期健診を受けた約6000人を対象に実態調査を行ってみたところ、なんと21.5%の人たちが脂肪肝にかかっていることがわかったのです。さらに、脂肪肝の原因が理解できない「原因不明な脂肪肝」例が多いことも初めて知ることになります。アンケート調査から日常的に果物を多く取っている方に当てはまることが判明。さらに、ラットやウサギを用いた実験から糖質の中でも吸収されやすい果糖がどうも“犯人”らしいことを突き止めたのです。

脳卒中や大腸・胃・膵臓・乳がんの危険因子にも

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