とはいえ、ワクチンは「はい、打てばOK」という話ではありません。薬剤師として意識したいのは、「なぜ妊娠中に接種するのかを丁寧に説明する」「妊婦健診のスケジュールに組み込んで考える」「RSVそのものの危険性を一般の方に伝える」といった地道なサポートです。
そしてもうひとつ、世界では「高齢者向けRSVワクチン」も広がりつつあります。RSVは赤ちゃんだけの病気ではなく、高齢者でも肺炎の原因となり得るため、全年齢での対策が始まっています。お腹の中にいるときから命を守る--。そんな時代がいよいよ日本にもやってくるのです。