著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

増田恵子さんの亡き夫は…5年生存率12%のすい臓がんを早期発見するMRCP

公開日: 更新日:

 切除した消化管は、つなぎ合わせて再建することが不可欠。具体的にはすい液を十二指腸に運ぶすい管、前述の胆管、そして胃も、小腸を引っ張り上げてつなぐことになります。そうやって消化液や食べたものの通り道を作り直すのです。

 これに対し、中央の体部と尾部は脾臓と一緒に切除するのみ。この2つは、すい頭部のような切除した消化管と小腸をつなぎ合わせる必要がなく、手術はすい頭部より簡単です。

 どの部位であれ、すい臓がんは隣接する肝臓に転移しやすく、肝転移が進むと、黄疸に加え、腹部に水がたまる腹水を起こすことがあります。

 前述の5年生存率が示す通り進行すると、とにかく厄介ですから、早期発見が一番です。すい臓がんが早期でいる時間は半年もありません。糖尿病や慢性すい炎、過剰飲酒(日本酒で1日3合以上)、すい臓がんの家族歴などのリスクを抱えている人は、MRIですい臓などをチェックするMRCPを年に2回以上実施することをお勧めします。一部の医療機関ではMRCPを用いてすい臓がんドックとして打ち出しているところもありますから、調べてみるとよいでしょう。

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