倉本昌弘さん(2)あえて試合の2日前に筋肉痛のピークを持っていく
「あれは体壊すだけですよ。昔から長く練習をやる選手は“浮き上がってこないよ”とプロ仲間では言っています。強い選手も練習しますよ。でもパッとやってパッと終わる。テーマがわかっているから、それをこなせばいい。テーマがない選手が長くやる。何をやっていいかわからないから、ダラダラやる」
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さすがに理論派ゴルファーと言われるだけあって、倉本さんのトレーニング理論は説得力がありました。そのトレーニングの実践も効率よく、ダラダラと時間を浪費せず、まったく無駄のない身体管理で凄みすら感じました。倉本さんは45歳で心臓病を患っていて、その教訓があるからこそ、体調と筋肉管理をより大切にしているのでしょう。70歳のいまも活躍されている理由がわかりましたが、実はもう一つ、驚いたことがあります。倉本さんはそれほど「勝つことにこだわりがあるわけではない」とおっしゃるのです。「勝とう」と意識しないことによるメンタルコントロールの部分もあるかもしれませんが、それだけでなく、トレーニングが「勝つため」にやらされる身体管理ではなく、自然に自発的にやられていることなのだな、と思いました。次回は幼少期、ゴルフを始めたきっかけから、プロゴルファーとして全盛を極めたころの話を伺います。
▽倉本昌弘(くらもと・まさひろ) 1955年9月生まれ。日本アマ3勝などアマタイトルを総なめにした後プロへ。全英オープン4位、日本ツアーでは30勝。選手会長、プロゴルフ協会会長など公職も務め、今もシニアで活躍中。



















