“痩せ薬”ブームの落とし穴…2型糖尿病患者に残る隠れたリスク

公開日: 更新日:

「これらは、かなり進行するまで自覚症状がありません。体重が減り、HbA1cの数値が改善すると、通院をやめる患者さんもいます。しかし、血管障害の影響はそれほど単純ではないのです」

 実際、痩せてHbA1cが改善しても食後高血糖と急激な血糖変動(血糖スパイク)が残る場合がある。これが血管や心臓、脳のダメージにつながることもある。

「HbA1cは過去1~2カ月の平均血糖を示す指標。しかし、平均値なので、仮に食後血糖値が急上昇しても、その後に下がれば、数字上は改善しているように見える場合もあるのです」

 日本人研究者の論文でも、2型糖尿病に伴う血管内皮障害は、食後高血糖や血糖変動による酸化ストレスが関与していると指摘している。食後高血糖は、心血管イベントのリスクファクターであることが疫学的に認められており、空腹時血糖よりもインパクトは大きいとの見方もある。GLP-1RAは食後高血糖を改善する作用があるが、薬剤ごとに効果の差があるとの報告もある。つまり、「痩せた」「HbA1cが改善した」からといって、食後高血糖・血糖スパイクが十分改善したとは限らないのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    萩本欽一〈34〉私の“運”論 大谷翔平のカネを使い込んだ通訳に「小さな声で『ありがとう』」

  2. 2

    新庄監督の“再就職先”に挙がるまさかの球団 采配に賛否もチームのテコ入れ役にうってつけ

  3. 3

    欧州初の日本人指揮官誕生へ 森保一監督の“再就職先”は「ベルギー1部の日系クラブ」一択か

  4. 4

    中村倫也が「風、薫る」に大貢献…妻・水卜麻美アナとの「ずっと仲良く」「にこやかな」近況

  5. 5

    「恩人だけど、嫌いな人の代表」亡くなった板東英二さんが複雑な感情を抱いたプロデューサーの名前

  1. 6

    神戸への“聖地帰還”めぐり騒然…山口組・司組長「7年ぶりの里帰り」は実現するか

  2. 7

    松本若菜「ジュラシック・ワールド」吹き替え《棒読み》論争再燃…暗雲漂う主演ドラマに新たな逆風

  3. 8

    高市首相のあいさつはコピペ率85%…「広島への思い」石破前首相・愛子内親王とは絶望的格差

  4. 9

    高市官邸「被災地利用PV」が首相の命取りに? 安倍元首相“コロナおこもり動画”の二の舞を自民党が危惧

  5. 10

    日本ハム大ショック! “見限った”上沢直之が天敵に、呼び戻した有原航平が足枷となる皮肉