“痩せ薬”ブームの落とし穴…2型糖尿病患者に残る隠れたリスク

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「これらは、かなり進行するまで自覚症状がありません。体重が減り、HbA1cの数値が改善すると、通院をやめる患者さんもいます。しかし、血管障害の影響はそれほど単純ではないのです」

 実際、痩せてHbA1cが改善しても食後高血糖と急激な血糖変動(血糖スパイク)が残る場合がある。これが血管や心臓、脳のダメージにつながることもある。

「HbA1cは過去1~2カ月の平均血糖を示す指標。しかし、平均値なので、仮に食後血糖値が急上昇しても、その後に下がれば、数字上は改善しているように見える場合もあるのです」

 日本人研究者の論文でも、2型糖尿病に伴う血管内皮障害は、食後高血糖や血糖変動による酸化ストレスが関与していると指摘している。食後高血糖は、心血管イベントのリスクファクターであることが疫学的に認められており、空腹時血糖よりもインパクトは大きいとの見方もある。GLP-1RAは食後高血糖を改善する作用があるが、薬剤ごとに効果の差があるとの報告もある。つまり、「痩せた」「HbA1cが改善した」からといって、食後高血糖・血糖スパイクが十分改善したとは限らないのだ。

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