電車の中で強烈な痛みに襲われ…スマイリーキクチさん語る灼熱痛との苦闘
右足をかばって左の股関節にも痛みが…
さらに、右足をかばっていたせいか、左の股関節に痛みが出て、プラモデルのパーツを折って外すときのようなパキンパキンという音が鳴るようになりました。病院で検査してもらうと「米粒くらいの水がたまっています」と言われ、「自然に消える」とのことでしたが、痛みは増すばかり……。階段がしんどく、ゆるい上り坂はさらにしんどい。子供と動物園に行っても、ゆるい坂道では50メートルも歩くと休まずにはいられません。まるで、おじいさんです。
芸人になる前はスポーツクラブのインストラクターをやっていました。その道の専門学校に行って、ケガの治し方もおおよそ知識はあります。でも、灼熱痛はどうにもなりません。
もともと空手をやっていたので、日常的に筋トレはやってきました。スクワットや懸垂、腕立て各100回などは普通にこなせました。ただ、あちこち故障も抱えてきました。10年前には子供を抱っこしたまま懸垂して、腱板と上腕二頭筋の長頭が裂けました。手術でやっと肩が上がるようになりましたが、今も十数本のボルトが入っています。
空手では足が上がらないくらいの腰痛になって、一時期は背中に麻酔を打って練習していたこともあります。でも「打ちすぎると脊髄が溶けるよ」と言われて、紹介してもらった気功の先生に治してもらった経験もあります。
こんなにガタイが良いのに痛みが尽きません。だけど、こんな見た目だから灼熱痛や股関節痛の痛さを誰にもわかってもらえないのです。「イタタ……」と言っても冗談だと思われているようで、周りの反応がやけに冷たい(笑)。鍼、お灸、マッサージなど何軒も行きました。でも、股関節も灼熱痛も何も治っていません。
痛感しているのは「股関節痛は厄介だ」ということ。股関節ってまさに股間の際なのです。大事な部分のギリギリ横っていうか……。指圧マッサージをしてもらうとき、「もうあと2センチ上」がなかなか言えない。先生が年配の男性なら言いやすいんですけど、若い女性の先生だと“カスハラ”だと思われそうなので「股関節は自分でやります」って言っちゃいます。
痛みと共に生きている人生です。1999年、ネットの誹謗中傷を受け、その後、スマホに入ってくるいやがらせに片っ端から違反報告をして腱鞘炎になりました。右手親指から始まって、肘が曲げられなくなり肩まで痛みが広がりました。それでスマホを左手に持ち替えたら、左手も腱鞘炎に。ある朝起きると、右の上腕がパンプアップしたようにパンパンでした。今でも日によってむくんだりします。
去年、もう一度、イチから空手をやりたいと思って、30年ぶりに道場に通うためランニングをしようと思った矢先、灼熱痛になりました。今では左右両足です。痛みにはある程度耐えられるくらい鍛えてきたのに、灼熱痛は無理。慣れるしかありません。この灼熱痛と股関節痛を治してくれるいい病院があるなら教えてほしいくらいです。
(聞き手=松永詠美子)
▽スマイリーキクチ(すまいりーきくち)1972年、東京都出身。93年、お笑いコンビ「ナイトシフト」を結成するが翌年解散。以後、ソロ活動となる。99年から10年以上、ネット上で根拠のない誹謗中傷や脅迫を受けたが、努力により複数の加害者摘発に成功した経験を持つ。現在はネット犯罪の恐怖や被害を防ぐための講演活動を中心に活躍。著書に「突然、僕は殺人犯にされた ネット中傷被害を受けた10年間」がある。



















