お腹はポッコリ、脚はほっそり…そんな高齢者は「サルコペニア肥満」を疑うべし
多くの場合、もともと太り気味だった人が、加齢とともに筋肉が落ち、サルコペニア肥満に至る。その典型が、糖尿病や脂肪肝をすでに抱えている人だという。
糖尿病では筋肉をつくる働きが弱まり、分解する働きが強まりやすくなる。石井教授らの研究では、日本人の肥満患者で血中インスリン濃度が高いほど、筋肉の成長を抑える「ミオスタチン」の血中濃度が高いことも示されている。
「これらが筋肉の減少に拍車をかける可能性があります。また、脂肪肝と筋肉への脂肪蓄積は、共通する代謝異常を背景に併存しやすく、筋肉の質の低下と関連します」
筋肉は単なる運動器官ではない。血糖調整やホルモン分泌を担う臓器のような存在だ。
「そのため、筋肉が減って質が落ちると、老化に伴う機能低下が進みます。内臓脂肪が増えると、そこからは炎症性の物質が慢性的に出続け、全身の老化を一層後押しします」
近年注目されているのが、運動によって収縮した筋肉から分泌される生理活性物質「マイオカイン」だ。


















