若い世代が「物価上昇」でも貯蓄を増やす理由…20、30代は前年より1カ月8000円台の増額

公開日: 更新日:

 考えさせられる調査結果だ──。住友生命は先月、20~60代の結婚している正社員や公務員5566人を対象に「家計」についてインターネット調査を実施し、今月公表した。

 物価上昇の影響を受けている家庭は約9割に上り、生活費は前年から月平均で2万2825円も増加している。

 驚きなのが貯蓄額だ。物価が上昇しているのに、1カ月あたりの貯蓄額は前年より5433円も増えている。とくに若い世代の増額が顕著だ。50、60代が約2000円なのに対し、20、30代が8000円台、40代は6000円台だ。経済ジャーナリストの井上学氏が言う。

「先日、来年度の年金は、物価上昇を下回る水準に抑えられる見通しとの報道がありました。もちろん、年金生活者にはきついニュースですが、それを見た若者は“年金は期待できない”と思うはずです。物価上昇で支出が増える中でも貯蓄を増やすのは、それほど若者の将来不安が大きいということです」

■マイナス成長は長期化か

 7~9月の実質GDP(国内総生産)はマイナス成長となった。7~9月はコロナ5類移行後初の夏休みが含まれ、個人消費はプラスに転じるとみられていたが、消費もマイナスだった。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い