ダルトンがあすか製薬へのMBOを断念…最高投資責任者が送っていた無礼なメールと素人じみたミス
「狙いは、あすかにMBOを迫って株を買い取らせることでした。あすかは製薬会社という性質上、ダルトンが適格な株主なのかを質問状で問い、そうでない場合は、非適格者以外の全株主に新株予約権を割り当てる対抗策を取ったのです。ダルトンへの質問状では、あすかの社業を正しく理解しているか、買収後に社員のリストラをする可能性はあるかなど、多岐にわたっていました。さらに、ダルトンが海外で大麻関連企業に投資している点まで追及するなど、徹底したものでした」(同前)
するとあろうことか、ダルトンは、ジェームズ・ローゼンワルド最高投資責任者があすかの山口惣大氏に直接メールを送信。「質問はAIやウィキペディアで調べればいいではないか」といった趣旨の、極めて無礼なもので、関係者を唖然とさせたという。
「結局、ダルトンは買い増しを断念しました。FMHに迫った12人の取締役の提案でも、外国人規制があるにもかかわらず就任不可能なローゼンワルド氏本人を候補に入れるという、素人じみた凡ミスをやらかしました。文化シヤッターについてもあすか同様、防衛策が張られていて先行きは不透明。周囲からは、やり方が拙速で稚拙との声が上がっています」(同前)
周囲の理解を得られない“銭ゲバ”ぶりが目立ち、結果を残せない、というのがダルトンの実態のようだ。
(ジャーナリスト・横関寿寛)