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山﨑武司元プロ野球選手

1968年、愛知県出身。86年ドラフト2位で愛工大名電から捕手として中日に入団。外野手に転向し、96年本塁打王(39本)。2003年、オリックスに移籍するも04年に戦力外。05年に新規参入した楽天入団。07年に39歳で本塁打王(43本)と打点王(108打点)。11年オフに戦力外通告を受け、12年に古巣の中日に復帰。13年に現役引退、現在は評論活動などを行う。通算2249試合、1834安打、403本塁打、1205打点、打率.257。

人の言うことを素直に聞いてみるもんだ 意地やプライドを捨てて田尾監督に従い実感した

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「終わったな……」

 そう覚悟を決めていたけれど、その後も一軍に同行することができた。迎えた3月26日の開幕戦(千葉マリンスタジアム)。張り出されたメンバー表を見ると、上から5番目に自分の名前が書かれていた。 

「5番DH 山﨑」

 拍子抜けした。あれだけ結果を出せなかったのに、スタメンだなんて……。開幕戦は4打数2安打1打点。記念すべき球団の初勝利に貢献できた。

 しかし、プロの世界はそんなに甘くない。翌27日には0対26という歴史的大敗を喫した。以降もしばらくスタメンで使ってもらっていたものの、バットの調子は上がってこない。スタメン落ちをしながら、試行錯誤を繰り返した。コツのようなものを掴んだのは6月に入ってからだった。 

 この頃から、緩い変化球を待ちながら、速い真っすぐも捉えられるように。何となく「こういうことか……」と感じ始めた。この年からスタートしたセ・パ交流戦期間中は「4番・DH」のレギュラーとして、4試合連続本塁打を打った。人の言うことを素直に聞いてみるもんだと思った。これまでは「自分はこれでやってきたんだ」と我を通し続けていたが、オリックスを戦力外になり、拾ってもらった身。意地やプライドを捨てることで、ここまで結果が変わることもあるんだと、気づかされた。

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