人の言うことを素直に聞いてみるもんだ 意地やプライドを捨てて田尾監督に従い実感した
「終わったな……」
そう覚悟を決めていたけれど、その後も一軍に同行することができた。迎えた3月26日の開幕戦(千葉マリンスタジアム)。張り出されたメンバー表を見ると、上から5番目に自分の名前が書かれていた。
「5番DH 山﨑」
拍子抜けした。あれだけ結果を出せなかったのに、スタメンだなんて……。開幕戦は4打数2安打1打点。記念すべき球団の初勝利に貢献できた。
しかし、プロの世界はそんなに甘くない。翌27日には0対26という歴史的大敗を喫した。以降もしばらくスタメンで使ってもらっていたものの、バットの調子は上がってこない。スタメン落ちをしながら、試行錯誤を繰り返した。コツのようなものを掴んだのは6月に入ってからだった。
この頃から、緩い変化球を待ちながら、速い真っすぐも捉えられるように。何となく「こういうことか……」と感じ始めた。この年からスタートしたセ・パ交流戦期間中は「4番・DH」のレギュラーとして、4試合連続本塁打を打った。人の言うことを素直に聞いてみるもんだと思った。これまでは「自分はこれでやってきたんだ」と我を通し続けていたが、オリックスを戦力外になり、拾ってもらった身。意地やプライドを捨てることで、ここまで結果が変わることもあるんだと、気づかされた。


















