• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「残響のハーレム」中村寛著

 アフリカン・アメリカンが多く居住して独自の文化を築いた、ニューヨーク・ハーレム地区。9.11以降、イスラム脅威論が高まるなか、ハーレムに住む彼らはどのように感じ、考え、生活し、イスラムのなかに何を見ているのか。

 本書は、2002~04年に研究者である著者が現地に飛び込んで見聞きした、差別と貧困と暴力で分断された米国のフィールドワークの書である。

 その第一歩は、ハーレム街の社交場である理髪店から始まる。普通の生活者である男に、アフリカン・アメリカンによるイスラム運動の研究者であることを明かして彼らの声を集め、比較し、ブラックムスリムの史実や資料と照らし合わせていく。論文や研究書とは違い、マイノリティーの息遣いが伝わる肌触りのある文章も魅力的だ。

 なお、発行元の共和国は昨年できたばかりの出版社。手軽さや流行を追わずに、骨太で思想性の高い本を刊行しており、本書もその期待に十分応えてくれる。(共和国 3400円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    沖縄県知事選で“黒歴史”隠し 佐喜真候補にもう一つの疑惑

  2. 2

    正反対キャラを演じきる 佐藤健“視聴率40%男”の存在感

  3. 3

    焼肉通いは序章…星野源が狙われる新垣結衣との要塞デート

  4. 4

    “元彼”と同時引退? 幻に消えた安室奈美恵の「再婚」報道

  5. 5

    花田家は崩壊寸前…貴乃花親方は協会批判し妻は見舞い拒否

  6. 6

    追悼・樹木希林さん 貫いた“奇妙な夫婦愛”と“ドケチ伝説”

  7. 7

    吉澤ひとみの逮捕で…「元モー娘。」相次ぐ謝罪の違和感

  8. 8

    安倍自民がブチあげ「省庁再々編」は国民ダマしの常套手段

  9. 9

    安倍首相が総裁選で獲得 地方票「55%」の怪しいカラクリ

  10. 10

    二宮和也はジャニーズの“条件”拒み…伊藤綾子と来年結婚か

もっと見る