がんリスクは「たばこ」並み 肥満はどうしていけないのか

公開日: 更新日:

■「細胞老化」と「細胞競合」

 このタンパク質の総称を「SASP」といい、がんを促すがん微小環境をつくる。SASPの中には肥満時に分泌される物質もある。

 しかも、肥満になると、がんの発生を促すといわれている「二次性胆汁酸」をつくる菌が腸内に増加するという。それが血管を通じて肝臓に運ばれ、肝臓の細胞にダメージを与えてSASPを起こし、肝臓がんを発生させることが分かっている。

 最近では、肥満の人は変異細胞を生かし続ける性質があるとの考え方が注目されている。正常細胞層の中にがんを誘発させる変異が生まれると、その細胞と正常細胞の間で生存を争う。これを「細胞競合」という。通常は変異細胞が体外に押し出されてしまう。

 ところが肥満だと、この細胞競合のメカニズムが抑えられることが分かっている。北海道大学の研究チームが独自のマウスを使って、肥満が細胞競合現象に与える影響を調べる実験をしたところ、普通食を与えたマウスではがんを誘発するRas変異細胞が組織から体外へと排除されたものの、肥満マウスでは排除が抑制され、組織に残ったという。とくに膵臓では1カ月後に神経に細胞が増殖して小さな腫瘍の塊を形成した。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  2. 2

    愛子さまが8月に伊勢神宮「式年遷宮」視察へ 将来は「祭主」を継ぐ可能性も

  3. 3

    検察組織は落ちるところまで落ちた 東大法卒の「特捜部エース」が“ヒモ”とは…世の中真っ暗闇

  4. 4

    三山凌輝「裏切り愛」でも愛娘・趣里に離婚を勧められない水谷豊&伊藤蘭の悲痛

  5. 5

    眞鍋かをり「愛子天皇待望論」は“陰謀論”発言が波紋…高学歴タレントコメンテーター生き残りの厳しい現状

  1. 6

    「ブルーカラー・ビリオネア」には到底なれない…60代の元ブルーカラーは今無職

  2. 7

    来春の統一地方選の争点は「皇室典範」再改正で決まり 高市内閣支持率急落で野党にも一筋の光明

  3. 8

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  4. 9

    一番驚いているのは自民に入れた有権者 「数の力」をなぜ、こんなバカげたことばかりに使うのか

  5. 10

    今夏の専大松戸の継投策が「エース→2番手」ではなく「2番手→エース」の理由…いざ千葉県大会決勝へ