新型コロナ<前編>苦しくて人工呼吸器のチューブを噛みちぎり前歯を失った

公開日: 更新日:

 PCR検査の結果が出たのは4日。「陽性」だった。中田さんは意識が定かではない状態が続いていたため、家族が「陽性」の連絡を受けたという。さらに、血中酸素濃度(正常値99~96%)が98%から90%にまで低下。このままでは命の危険があると、全身麻酔をしたうえで口から人工呼吸器につながれ、6日にコロナ患者を受け入れている病院まで救急搬送された。

 昏睡状態の中田さんはそのまま集中治療室(ICU)に入り、10日後の16日まで一進一退の状況が続いたという。

「ICUに入る前から意識がなく、記憶もほとんどありません。後から聞いたところ、麻酔が切れると苦しがって暴れるのでまた麻酔をする……ことの繰り返しだったそうです。意識が戻った時、前歯が1本折れていることに気づきました。口から喉につながれていた人工呼吸器のチューブを、苦しさのあまり無意識に噛みちぎり、歯を折ってしまったんです」

 昏睡状態の中田さんはほかにも不思議な体験をしたという。

(後編につづく)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 2

    自維連立に透ける実現不能の“空手形”…維新が「絶対条件」と拘る議員定数削減にもウラがある

  3. 3

    自維連立が秒読みで「橋下徹大臣」爆誕説が急浮上…維新は閣内協力でも深刻人材難

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    ラウールが通う“試験ナシ”でも超ハイレベルな早稲田大の人間科学部eスクールとは?

  1. 6

    ポンコツ自民のシンボル! お騒がせ女性議員3人衆が“炎上爆弾”連発…「貧すれば鈍す」の末期ぶりが露呈

  2. 7

    日本ハム1位・伊藤大海 北海道の漁師町で育った泣き虫小僧

  3. 8

    米倉涼子の薬物逮捕は考えにくいが…業界が一斉に彼女から手を引き始めた

  4. 9

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  5. 10

    影山雅永JFA技術委員長の“児童ポルノ逮捕”で「森保監督がホッとしている情報」の深層