著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

専門誌で研究報告 週1回のチョコレートでも心臓病に効く?

公開日: 更新日:

 ココアやチョコレートに含まれるカカオ由来のポリフェノールと呼ばれる植物由来物質に、体の老化を防ぎ、生活習慣病を予防する効果があることは多くの研究によりほぼ確実と考えられています。特に研究されているのは、認知症に対する予防効果で、一定期間カカオ由来のポリフェノールを取ることにより、脳の血流が改善し認知機能も改善するという研究結果が報告されています。

 ただ、そうした研究では、特別に調整したポリフェノールを使用しています。これを毎日欠かさず取らないといけないのです。しかし、カカオはそのまま食べておいしいようなものではなく、ココアやチョコレートは牛乳や砂糖などをたくさん入れることで、飲んだり食べたりしやすくした食品です。従って、ココアやチョコレートを多く取ることは、肥満などに結び付きやすく、決して健康に良いとは言い切れません。

 それでは、もっと少ない量のチョコレートでも、健康への良い影響はあるのでしょうか? 今年の心臓病予防の専門誌に、それについての興味深い研究が発表されています。これまでの臨床データをまとめて解析したところ、チョコレートを週に1回以上食べている人は、食べない人と比較して狭心症や心筋梗塞の危険性が、それだけで8%低下していたのです。週1回のチョコレートでも、意外に健康への効果はあるようです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か