著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

新型コロナが流行する前にインフルエンザは大幅減少していた

公開日: 更新日:

 2020年2月27日、当時の安倍首相が唐突に「3月2日から全国の小中高と特別支援学校を臨時休校する」と宣言して、ようやく多くの国民がただならぬ事態であることを意識するようになった。

 その後の展開は速かった。2020年3月13日には、新型コロナ対策特別措置法が成立した。小中高だけでなく多くの大学でも卒業式が取り止めになった。そして4月7日に東京、神奈川、大阪など7都府県に緊急事態宣言が出され、16日には全国が対象となった。

 だが国民にしてみれば、感染症対策を始めようにもやりようがなかった。マスクも消毒用アルコールも手に入らないのだ。それに新型コロナといっても、所詮は「ただの風邪」と言う人も多くいて、個人レベルの感染症対策はなかなか進まなかったのである。

 そんな状況下で、インフルエンザだけが、なぜか急に減った。まるで新型コロナの流行を先読みしていたかのように、2020年の年明けから減り続け、3月13日の時点では事実上「感染者ゼロ」にまで下がっていたのである。


 なぜそうなったのか、理由は分からない。いずれ解明される日が来るかもしれないが、ともかくも「コロナ対策以前からインフルが減り始めていた」という事実は、忘れるべきではないだろう。

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