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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

【多血】慢性的な酸素不足が赤血球を増やす ヘビースモーカーはご用心

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 赤血球が少なければ貧血ですが、多すぎると「多血(赤血球増加症)」といわれます。赤血球数が、男性では600万/μl(マイクロリットル)以上、女性では550万/μl以上が目安になっています。

 ヘビースモーカーがなりやすいといわれています。慢性的な酸素不足を解消しようと、体が赤血球を増やすのです。たばこを吸わない人では、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。やはり酸素不足を補おうとするためです。

 アスリートの高地トレーニングは、酸素の薄いところで、意図的に多血を誘導するもの。赤血球が増えた状態で低地の試合に臨めば、それだけ酸素が全身に行きわたって、息切れしにくくなるのです。

 こうした酸欠を原因とする多血は「二次性多血症」と呼ばれており、原因が除かれれば解消します。その意味ではあまり心配しなくてもいいのかもしれません。

 しかし、たまに面倒な病気が潜んでいることがあります。骨髄の「造血幹細胞(赤血球をつくり出す細胞)」に異常が生じて多血になることが、まれにあるのです。こちらは「真性多血症(真性赤血球増加症)」と呼ばれ、血液腫瘍の一種に分類されています。ただ重症化しない限り、自覚症状はほとんどなく、健診で異常を指摘されて初めて分かった、という人が大半です。

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