認知症とがんを併発するとどんな問題が生じる? 備えておくべきこと

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 近年よく見られるのが、認知症がんの併発です。健康診断でがんの疑いがあると指摘され大きな病院で精密検査を行う中で、認知症も同時に発見されるケースが少なくありません。実際、日本では一般病棟における認知症患者の割合は2割、療養病棟では6割以上が入院していると推測されています。

 がんと認知症を併発すると、治療を行う際にあらゆる問題が生じます。もっとも深刻なのが治療の決定です。認知症による認知機能の低下でがんという病気や治療についての理解に時間がかかり意思決定に家族や周囲のサポートが必要になるほか、ときには認知症だから何も分からないと決めつけて家族や医療者だけで治療方針を決定してしまう恐れがあります。

 また、認知機能の低下で服薬管理に困難が生じます。薬を飲んだか分からなくなり、本人は「飲んだ」と言っていても服薬を記録するノートを見ると何も記入がなく、どうすればいいのかと家族からしばしば相談を受けます。

 以前、膵臓がんと認知症を併発した70代の患者さんは、本人が治療を希望したので息子さんも全力でサポートすると張り切っていました。しかし、飲み薬での抗がん剤治療を開始した初日に本人が薬を飲んだことを忘れて2回続けて飲んでしまい、息子さんから1人で親の介護を行うのは難しいとの訴えがありました。そこで、薬の管理に関しては訪問看護に介入してもらい、サポートを受けるようアドバイスを行いました。

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