著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「私が」ではなく「彼・彼女が」…主語を三人称にすればイライラ軽減

公開日: 更新日:

 どうして私がやらなければいけないんだろう。

 そんなことを考えてしまう仕事や作業が、みなさんにもきっとあるはずです。考えれば考えるほどイライラやストレスは募っていくわけですが、感情を抑制し、冷静さを取り戻すためには、自分を客観視することが欠かせません。そして、その際に「言葉」は意外なほど役に立ちます。

 ミシガン州立大学のモーザーらは、被験者に嫌悪感を抱くような画像を見せた後、2つのグループに分けて実験を行いました。

 グループ1は、「いま、『私』はどう感じているのか?」と一人称で心のなかで自問自答させたグループ。グループ2は、「いま、『彼』はどう感じているのか?」とあえて三人称を主語にして客観的視点から自分に問わせたグループ。

 その上で、脳波計やfMRIを使って脳の活動を測定してみたところ、「私」のように一人称を主語にして語った場合と、「彼」や「彼女」といった三人称を主語にして語った場合では、後者の方が感情に関わる脳の部位であるへんとう体の活動が、急激に低下し、感情を抑えられたという結果が判明しました。

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