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粂和彦名古屋市立大教授

東大医学部卒。分子生物学者・医師(日本睡眠学会指導医)

(2)不登校の子供に多く見られる睡眠リズムの乱れ

公開日: 更新日:

 これらの結果から、日本人の睡眠は決して満足できるものではないことが分かります。

 若い人がいい睡眠をとれない背景のひとつには、昼夜逆転型の睡眠になりやすい環境があります。20歳代の睡眠を妨げる原因は「就寝前に携帯電話、メール、ゲームなどに熱中すること」(「国民健康・栄養調査」令和元年)という調査もあるほど、デジタル社会が睡眠に及ぼす影響は大きいと言えます。

 夜遅くまで塾や予備校などで勉強し、さらに夜中にスマホを使うという生活では、夜間に浴びる光の量が過剰になり、睡眠リズムの乱れにつながるのです。

 睡眠リズムの乱れから夜型が高じて、朝に起床できず、午前中の活動に支障を来す場合を「睡眠・覚醒相後退障害」(DSWPD)と呼んでいます。私の臨床経験では、不登校子どもの多くにDSWPDがあり、時期的には、各学期の初めや連休明けに悪化する傾向にあります。

 お子さんが学校に行きたいのに起きられない場合には、睡眠障害の専門医の受診をお勧めします。睡眠リズムの乱れが主な原因ならば、光療法、メラトニン治療などで睡眠リズムを戻す治療が効果的です。うつ状態があれば、うつ病の治療やカウンセリングが必要となります。

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