著者のコラム一覧
荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

加齢黄斑変性(2)視野の真ん中が波打って見えたら躊躇なく眼科へ

公開日: 更新日:

 滲出型は網膜の裏側に作られた新生血管(細く、新しい血管)が黄斑部に悪さをすることが原因で発症します。新生血管は非常にもろくて破れやすく出血しやすい性質があります。この際に漏れ出た成分が黄斑に入り、ダメージを与えてしまうのです。黄斑は、網膜の中心部にあり、物の形や色、大きさなどを見分ける非常に重要な部分。その黄斑がうまく機能しなくなり、視力が下がってしまいます。

 では滲出型に罹患(りかん)した場合、どのような症状があるのか。初期では、視野の真ん中部分が波を打って歪んで見えるようになります。この自覚症状がある方は一刻も早く眼科に行くようにしてください。滲出型は進行が速い病気ですから、躊躇(ちゅうちょ)している暇はないと理解していただきたいです。

 進行すると、黄斑は網膜の中心部にあるため、視野の真ん中だけが見えなくなります。見えなくなるのは真ん中だけで、その周囲は見えるという視野になります。人が一番見たいのは中心部です。その中心部が見えなくなるのは生活する上で非常に不便でストレスとなります。

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