角膜移植(1)技術が飛躍的に進化…レーザー使用で日帰りも
目の病気や視力回復に関する技術や検査、治療は飛躍的に進化しています。特にレーザーを使用する手術は、目の治療をガラリと変えたといっても過言ではありません。
角膜移植も例外ではなく、かつては「トレパン」という器具を用いて、ドナーの角膜を円形に打ち抜いて患者さんに移植していました。現在ではレーザーを用いてドナーと患者さんの角膜を同じ形に打ち抜き、パズルのピースを合わせるように移植することが可能なのです。
国内のいくつかの施設では、レーシック(レーザーによる視力回復手術)の手術の際に使うフェムトセカンドレーザーという機械を用いて、角膜を切開しています。切り取った角膜は、移植する患者さんの目にとても細い糸で縫いつけていく。簡単にいうと、これが角膜手術の流れです。
移植の際にレーザーを使用することで、手術の時間も以前に比べると短くなりました。手術時間は約1時間ほどです。最近では日帰りで角膜移植を行う施設も多くありますが、入院する施設もあります。また国内ドナーによる角膜移植手術は健康保険の適用となっています。
日本では1949年、岩手医科大学で角膜移植手術が初めて成功しました。実は角膜移植の歴史はとても古いのです。眼科医にとってはもはや特別な治療法ではなくなってきているといえます。次回も続けます。



















