ますます広がる「カテーテル治療」で懸念される問題点
そのため、まだそこまでの治療をしなくてもいい段階の患者さんに対し、TAVIなどのカテーテル治療がどんどん実施されるケースが増えてきているのです。
もちろん、カテーテル治療によって病状が改善し、その後の生活もトラブルなく過ごせればそれに越したことはありませんが、先ほど触れたような再治療のリスクが少なくないうえ、外科手術に回ってきた時には度重なるカテーテル治療によって患部がボロボロになってしまっているケースもあります。
心臓弁膜症をはじめ心臓病の治療を受ける際は、「負担が少ない低侵襲な治療」という文言に安易に飛びつくのではなく、病状やタイミングなどをしっかり考慮し、外科手術をはじめとした他の方法も含めて検討したうえで、最適な治療を選択することが肝要です。
その条件として、具体的に治療を担当する医師が複数回にわたって診察や検査を行い病状の進行を確認して納得のいく説明を行ってくれること、さらには状況によりセカンドオピニオンも出してくれることなどが誠意ある対応で、そのような医師であれば任せて大丈夫だと思います。
◆本コラム書籍化第4弾「血管と心臓 こう守れば健康寿命はもっと延ばせる」(講談社)好評発売中!



















