著者のコラム一覧
荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

夜盲症(3)「暗所視支援眼鏡」は自治体の助成が受けられる場合も

公開日: 更新日:

 夜盲症には、後天性のものもあります。全国に夜盲症の患者さんは約5万人いるといわれていますが、その中で後天性の患者さんはまれとなっています。

 成長段階や大人になってから夜盲症になるもので、栄養不足が起因となることが多い。もっともよく知られているのは、ビタミンA欠乏症です。

 人間の網膜の中にある視細胞は、光を感じ取る役割を担っています。視細胞が正常に機能するために欠かせない栄養素がビタミンAで、豚や鶏肉のレバー、鶏卵、緑黄色野菜に多く含まれています。緑黄色野菜はニンジンやカボチャ、ホウレンソウなどの色の濃い野菜ですね。

 戦後の食糧不足の時代にはビタミンA欠乏症に罹患する人が多かったのですが、近年は無理なダイエットで欠乏症になる人がいるという報告もあります。また、ビタミンAを体内に吸収・保存ができない消化器官の疾患などが原因で、欠乏症になることもあります。これらが原因であると判明した場合はビタミンAの錠剤を処方して治療を行います。

 なお、先天性夜盲症は遺伝傾向があることがわかっていますが、後天性にその報告はありません。また、先天性夜盲症は両方の目に症状が現れることがほとんどであるのに対し、後天性夜盲症の場合は片目にだけ症状が出ることもあります。

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