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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

子宮頸がん検査で異常アリ…夫婦の妊活はどうするか?

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 そのリスクのひとつは、8~15%の頻度で発生する早産や流産です。術後10日くらいは出血しやすく、まれに子宮の入り口が狭くなることもあります。切除後は傷口が治るまで妊活は避けるのが無難。一般に3カ月程度です。

 これに対してレーザー治療は、早産や流産のリスクを避けられる上、術後の出血も少なく、入り口の狭窄も少ない傾向です。しかし、病変を焼いて組織検査をしないため、10~20%の確率で再発リスクがあります。

 円錐切除では、切除した細胞を調べて本当にがんでないかどうか診断しますが、レーザー治療ではそれがありません。円錐切除は治療である一方、生検の意味合いが強いのです。

「いざ妊娠しましたってときに高度異形成まで進んでしまったら、子供が生まれるまで手術ができない。それってすごいリスク。進行スピードは人によって全然違うから余計に怖くて。だから今のうちに早く妊活を始めた方がいいんじゃないか」 30代で子供を希望する女性が子宮頚がんのリスクにさらされたら、不安に思うのは無理もありません。円錐切除にもレーザー治療にも、それぞれ長短ありますから。ただし、前がん病変の高度異形成なら、多少のリスクはありますが、出産を優先して治療を先延ばしにする可能性もないわけではありません。どんな選択をするにしても、夫婦で将来をしっかりと話し合った上で主治医に相談して決めることが大切です。

 子宮頚がんは英語でマザーキラーといわれるように出産期の女性の命が奪われますから、男性も人ごとではないのです。

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