子宮頸がん「HPV」ワクチンは男の子にも打たせるべきか…親も知っておきたい
■14歳までは2回接種、15歳以降は3回に
一方、中咽頭がんは前がん病変が存在しない。もし前がん病変があったとしても、できる場所が複雑な構造をしており、スクリーニングが極めて困難。前がん病変の追跡もスクリーニングもできないとなると、「ワクチン接種群と非接種群のがんの発症率」の比較をしなくてはならないが、中咽頭がんの発症までは感染から何十年とかかるため、臨床試験が成り立ちにくい。
また、陰茎がんは極めてまれながんで、臨床試験に必要な症例数を集めることが根本的に困難。さらに前がん病変は存在するが、スクリーニングの仕方が確立されておらず、集団レベルでの追跡が難しい。
「エビデンス重視の日本と、諸外国とでは薬事承認の基準が異なります。中咽頭がんに関しては米国ではHPVとの強い疫学的因果関係から『HPV感染を防げば、HPVが原因の中咽頭がんも将来的に減る可能性が高いだろう』とし、9価に対して中咽頭がんの予防適応を承認しています」
HPVワクチンの副作用として女性では一時期、多様な症状が取り沙汰されたが、それらは大規模研究などでHPVワクチンとの関連性が否定された。男性は女性ほど接種実績がなく、多様な症状に関する評価は限定的だ。ただし、臨床試験では重篤な副作用は確認されておらず、注射部位の痛みや腫れ、一過性の発熱や頭痛などが主な報告で、安全性のプロファイルは女性と大きく変わらないとされている。


















